「貴方の人生の目的は何ですか?」とか「生きる目的を教えてください。」とか聞かれて、そんな難しいことわからないよと考えている人がたくさんいるようだ。
確かに、具体的な何か、お金とか愛とかが目的だと言ってしまうと、すかさず「ではその目的が達成したときには死ぬのですか?」と言う質問に落ち入ってしまう。
生きる目的を探したら、死ぬ理由を求められることになる。
この「生きる目的は何ですか?」と言う問いは、「生きることに目的があるとすれば、それは何ですか?」と言うことなのだから、この仮定で、解が求められないのであれば、仮定が否定されなければならない。そう、つまり「目的は無い」というのが正解となる。
そもそも、生きる目的などと言うことを考えるより随分前に、私たちは生きている。
だから、どんな理由をつけても、全ては後付けでしかない。
「いや、それでも人間は何か目的をもって生まれてきたのだ。」と思う方々。どこかの話の人造人間の様に、何者かを倒すために作られてきて、その敵に負ければ、すなわち死。もし勝てば「ニンムカンリョウ。キノウヲテイシシマス。」と言うような人生がお望みなのか?
蝶が舞っている。幾多の捕食者の目をかわして、今、次世代を残すために蜜を吸う。「あなたは、何のために生まれてきたのですか?」って、その真摯さにたいして、自分が恥ずかしくないですか?